お葬式(葬儀)の流れ|家族が行うべき準備・手続きを徹底解説!

葬儀
2024.07.10
お葬式(葬儀)の流れ|家族が行うべき準備・手続きを徹底解説!

この記事を書いた人

運営部主任 小林 雄志

葬儀・供養業界経験者。複数の霊園・納骨堂での勤務経験あり。
取得資格:終活コンシェルジュ

お葬式は故人の死を受け入れて最後のお別れをするための儀式であり、遺族や親しい方の心を落ち着かせる役割もあります。

近年お葬式のスタイルは多様化しており、生前の故人の思いや遺族の考え方を反映しやすくなっています。後悔なく故人をお見送りできるように、家族が行うべき準備や手続きをイメージしておきましょう。

今回は、危篤のお知らせを受けてから四十九日までの一連の流れを詳しく解説します。

1. 【12STEP】お葬式(葬儀)の流れ|危篤から四十九日まで

葬儀を滞りなく執り行い故人をしっかり見送るためには、お葬式の流れを事前に把握しておくことが大切です。危篤から四十九日までの流れは、大まかに12ステップに分けられます。いざというときに何をすべきか迷ったら、一つひとつこなしていきましょう。

以下では、各ステップの概要と家族が行うべき準備・手続きについて分かりやすく解説します。

1-1. STEP1:危篤

危篤とは、状態が悪化して命の危険が迫っているということです。医師から危篤状態と告げられたら、まずは親戚や身近な方々へ連絡をします。

家族が危篤状態になったら、先を見越した行動が必要です。状態が回復することもありますが、臨終を迎えるケースが多いため周囲とのコミュニケーションは欠かさないようにしましょう。仕事の予定があれば、早めに職場へ休みの連絡を入れておきます。

1-2. STEP2:臨終・逝去

故人が亡くなった1日目は、医師による死亡確認が行われたのちにエンゼルケアが行われます。医師から死亡診断書と死亡届を受け取ったら、家族は諸手続きや各方面への連絡対応をしなければなりません。

家族が行うべき準備・手続きは下記の通りです。

● 親戚や身近な方々への連絡
● 病院への支払い
● 葬儀社の手配
● 死亡診断書の提出

死亡診断書の提出期限は、亡くなった事実を知ってから7日以内です。多くの葬儀社では、死亡診断書の提出の代行を行っています。

1-3. STEP3:遺体搬送・安置

ご遺体は、依頼した葬儀社によって自宅や安置場所へ搬送されます。逝去後24時間は安置しなければならないと法律で定められているため、葬儀は逝去から2~3日後に行われるのが一般的です。

家族が行うべき準備・手続きは下記の通りです。

● 葬儀社へ遺体搬送車を依頼
● 遺体安置場所の決定
● 職場や近隣関係者への連絡
● 菩提寺へ遺体安置場所の報告

遠方にいる親戚はかけつけるまでに時間がかかるため、早めに連絡しておきましょう。檀家になっていて遺体安置場所での枕経をあげてもらうときは、菩提寺の僧侶にも報告が必要です。

1-4. STEP4:打ち合わせ

葬儀を滞りなく執り行えるように、家族や葬儀社と事前に打ち合わせをしておきます。

家族が行うべき準備・手続きは下記の通りです。

● 喪主の決定
● 宗旨宗派の確認
● 葬儀の日程と方向性の決定
● 葬儀費用の確認
● 遺影写真の準備

生前の故人の要望があれば、できるだけ葬儀の内容に反映させましょう。分からないことがあればそのままにせず、葬儀社に相談しながら打ち合わせを進めることがポイントです。

1-5. STEP5:納棺

故人が亡くなってから2日目には、ご遺体を清めて棺に納める「納棺」を行います。

ご遺体を清めて経帷子や仏衣に着替えさせ、故人が迷わず来世へたどり着けるように準備をします。宗旨宗派によっては、故人の思い入れの深い服に着替えさせることもあるでしょう。

棺の中には、生前故人が愛用していた品物を副葬品として納められます。ただし、ガラスや貴金属など納められない物もあるため、事前に確認しておきましょう。

納棺は、葬儀社のスタッフや専門の納棺師に任せることもできます。

1-6. STEP6:通夜

通夜は、葬儀の前日に行う故人とのお別れの場です。本来は夜通し故人の枕元に付き添うのが習わしですが、近年は夕方18時頃から2~3時間程度集まって故人を偲ぶスタイルが定着しています。

家族が行うべき準備は、下記の通りです。

● 僧侶への挨拶
● 弔問客の対応
● 通夜振る舞いの準備
● 喪主による挨拶

定刻になり次第、「僧侶による読経」「焼香」「喪主の挨拶」「通夜振る舞い」の流れで通夜を行います。通夜の進行は葬儀社のスタッフが取り仕切ってくれるため心配ありません。

1-7. STEP7:葬儀・告別式

故人が亡くなってから3日目には、葬儀・告別式を行います。告別式は「故人との最後のお別れの場」、そして葬儀は「宗教的な儀式」という意味合いがあります。遺族・親族・友人・職場の同僚・近隣関係者などが参列するのが一般的です。

家族が行うべき準備は、下記の通りです。

● 弔辞や弔電の氏名と順番の確認
● 会葬礼状や会葬御礼品の手配
● 僧侶への挨拶

葬儀・告別式は、「僧侶による読経」「弔辞・弔電」「焼香」の流れで行われます。焼香の順番や回数は宗旨宗派や地域によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。

1-8. STEP8:火葬

葬儀・告別式を終えたら火葬場へ移動し、棺を火葬炉に納めて火葬をします。火葬場には、遺族や親族など親しい人だけが同行します。

家族が行うべき準備は、下記の通りです。

● 死体火葬許可証の提出
● 埋葬許可証の受け取り

死体火葬許可証は、役所に死亡届を提出したときに渡されます。火葬場に死体火葬許可証を提出すると、火葬後に証明印が押されて埋葬許可証に変わります。死体火葬許可証がないと火葬できないため、忘れずに持参しましょう。

火葬後は、骨壺に遺骨を納めます。遺骨を納める順番は地域によってマナーが異なります。

1-9. STEP9:初七日法要

初七日法要は、故人が亡くなってから7日目に行う法要です。故人が極楽浄土へ行けるように願って僧侶に読経してもらいます。参列者は、葬儀・告別式と同様に焼香を行います。

家族が行うべき準備は、下記の通りです。

● 僧侶への挨拶
● 香典返しの手配

初七日法要は、会館やお寺などで行うのが一般的です。参列者の日程調整が難しいことから、近年は葬儀・告別式と一緒に初七日法要も行うケースが増えています。

1-10. STEP10:精進落とし

精進落としは、初七日法要が終わった後で行われる会食です。

「四十九日の忌明けに区切りをつける」という意味で、枠で区切られた料理を食べるのが習わしです。僧侶や参列者への感謝の気持ちも込められています。

僧侶が精進落としを辞退したときは、「お膳代」としてお金を渡すか御膳が弁当スタイルであれば折り詰めにして渡すのがマナーです。

初七日法要を葬儀・告別式と一緒にするときは、精進落としも同日に行いましょう。

1-11. STEP11:後飾り・諸手続き

葬儀・火葬が終わってから四十九日法要・納骨までの間は、遺骨を「後飾り」と呼ばれる祭壇に安置します。

仏教の後飾りは、白木を使用して2段~3段で組み立てます。白木以外の祭壇にするときは、白い布をかぶせれば問題ありません。葬儀社のサービスに含まれていないときは、レンタルの利用も可能です。

また、相続手続きや銀行・会社・役所などの手続きも進めておく必要があります。期限が設けられている手続きも多く、必要書類の準備に時間がかかれば間に合わない可能性もあります。必要な手続きは一覧にして、余裕を持って準備を進めておきましょう。

1-12. STEP12:四十九日法要・納骨

四十九日法要は、故人が亡くなってから49日後を目安に行う法要です。「故人の来世の行き先が決まる日」と考えられており、遺族や親族は極楽浄土へ行けるように願います。

四十九日法要の後は、遺骨をお墓や納骨堂に納める儀式を行います。納骨先は四十九日法要までに決めておくと流れがスムーズです。納骨先が決まらなかったときや納骨先が法要の会場から離れているときは、別日に納骨することもできます。

家族が行うべき準備は、下記の通りです。

● 僧侶への挨拶
● 埋葬許可証の提出
● 会食の準備
● 返礼品の手配

精進落としと同様に、僧侶が会食を辞退したときは「お膳代」としてお金を渡しましょう。

まとめ

家族が亡くなったら、残された人が中心となってお葬式や法要を執り行います。葬儀社の手配や打ち合わせ、通夜・葬儀・火葬などの準備など、限られた時間の中でさまざまな準備を行わなければなりません。

お葬式や法要の準備は葬儀社のスタッフがサポートしてくれるため、お葬式の経験がない方でも安心です。分からないことがあれば遠慮せずに相談して、後悔なく故人を見送りましょう。

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