納骨堂は無宗教でも利用できる?選ぶポイントやその他の埋葬方法も

納骨
2024.06.06
納骨堂は無宗教でも利用できる?選ぶポイントやその他の埋葬方法も

この記事を書いた人

運営部主任 小林 雄志

葬儀・供養業界経験者。複数の霊園・納骨堂での勤務経験あり。
取得資格:終活コンシェルジュ

昔に比べるとお墓のスタイルは多様化しており、利便性やメリットを考えて納骨堂の利用を選ぶ人も増えています。

納骨堂に興味がある人の中には、「一般的なお墓と何が違うのか」「無宗教でも利用できるのか」などの疑問があって迷っている人もいることでしょう。自分や家族の考えに合うお墓を選ぶために、気になることは解決しておきましょう。

今回は、無宗教葬と一般的な納骨方法の違い、無宗教で納骨堂を選ぶ際にチェックしておきたいポイントを解説します。無宗教で選べる納骨堂以外の埋葬方法も紹介するため、ぜひ参考にしてください。

1. 一般的な納骨と無宗教の違い

無宗教とは、特定の宗教や宗派を信仰しておらず埋葬の方法にも決まりがない状態を意味します。日本人の約6割が無宗教と言われています。

仏式や神式のような特定の宗教や宗派がある状態とは異なり、無宗教は埋葬後の供養の方法にも決まりがありません。比較的自由度が高く費用負担を軽減できるため、無宗教葬を希望する人は増加傾向にあります。

一般的な葬儀は、通夜・葬儀・火葬・納骨のようにある程度流れが決まっていることが特徴です。一方、無宗教は形式に捉われることがなく、基本的に火葬をしたら葬儀は終了となります。納骨のやり方やタイミングも遺族が自由に決められます。

1-1. 納骨堂は無宗教でも利用可能

納骨堂とは、遺骨を納めておく建物です。納骨堂は宗旨宗派不問としていところが多いため、無宗教の人でも選択いただけます。

また、納骨堂は運営母体によって種類が異なります。納骨堂の種類と運営母体は、下記の通りです。

納骨堂の運営母体
寺院 宗教法人
公営霊園 各自治体
民営霊園 民間企業

宗教法人が運営する寺院の納骨堂も、公営霊園や民営霊園と同様に宗教や宗派に関係なく利用できるケースが多くあります。ただし、親族との意見が合わない可能性もあるため、納骨の方法は事前に話し合っておきましょう。

2. 無宗教で納骨堂を選ぶ際にチェックしておきたいポイント

納骨堂の利用には、さまざまなメリットがあります。メリットが大きいと感じる人は、納骨堂の利用を検討してみましょう。

納骨堂を利用する主なメリットは、次の通りです。

● アクセスの良い立地にあることが多い
● 管理の手間がかからない
● 天候を気にせずにお墓参りができる
● 一般的なお墓に比べて費用を抑えられる
● ニーズに合った納骨堂を選べる

一方で、無宗教で納骨堂を選ぶ際には、チェックすべきポイントもあります。ニーズに合う納骨堂を選ぶためにも、しっかり情報収集をしておきましょう。

ここからは、無宗教で納骨堂を選ぶ際にチェックしておきたいポイントを3つ解説します。

2-1. 宗旨宗派は不問か

先祖代々継がれている菩提寺のお墓があっても、故人が無宗教だと入れないケースがほとんどです。故人が希望していたとしても断られる可能性が高いため注意しましょう。

無宗教で納骨堂を利用するには、「宗旨宗派不問」の寺院や霊園を探す必要があります。寺院や霊園が管理する宗教や宗派を問わない納骨堂であれば、無宗教の人でも利用が可能です。

ただし、過去も今後も宗教は一切不問の寺院や霊園もあれば、納骨後は指定の宗派に従うことが条件となるケースもあります。このように、「宗旨宗派不問」には複数の意味があるため、必ず詳細を確認しておきましょう。

2-2. 檀家になる必要がないか

檀家とは、お布施をして寺院の財政をサポートする家です。寺院によっては、檀家にならなければ納骨堂を利用できないケースもあります。

しかし、近年は檀家にならなくても利用できる寺院が増えています。檀家にならずに納骨堂を利用する際は、入檀料やお布施を支払う必要はありません。

檀家になる必要性は寺院によって異なるため、事前に確認が必要です。

2-3. 永代供養ができるか

永代供養とは、寺院が永代にわたり供養と遺骨の管理を行う仕組みです。永代供養の可否は、利用する納骨堂によって異なります。

永代供養ができない寺院では、一定期間後に故人の遺骨は合祀されます。骨壺から故人の遺骨を取り出して他の遺骨とまとめて埋葬するため、「故人の遺骨だけを取り出す」というのは不可能となる点に注意が必要です。

ただし、永代供養がある納骨堂でも、決められた期間が過ぎると合祀となるケースもあります。契約する前に、永代供養の期間も忘れずに確認しておくことが大切です。

東京都港区にある納骨堂「了聞」では、永代供養のプランも提供しております。永代供養ができる納骨堂を探している人は、ぜひ一度お問い合わせください。

3. 無宗教で選べる納骨堂以外の埋葬方法4つ

無宗教葬は、聖職者を介さずに葬儀を行います。宗旨宗派の決まりがある寺院や霊園のお墓には納骨できないため、葬儀後に遺骨をどうするかイメージしておきましょう。

ここでは、無宗教で選べる納骨堂以外の埋葬方法を4つ紹介します。

3-1. 宗旨宗派不問の霊園にお墓を建てる

宗旨宗派不問の霊園であれば、特定の宗教や宗派を信仰していなくてもお墓を建てられます。昔ながらのお墓のスタイルを選びたい人におすすめの方法です。無宗教葬を行った際も、宗旨宗派不問の霊園にお墓を建てて遺骨を埋葬できます。

霊園の多くは駅やバス停が近く利便性に優れているため、お墓参りがしやすいことがメリットです。また、故人や遺族の希望に合わせてお墓のデザインを自由に選択できます。

ただし、墓石の代金・永代使用料・年間管理費などの費用がかかるため、費用が割高になることがデメリットです。

3-2. 合同墓に入る

無宗教の人は、合同墓に入るという選択肢もあります。

合同墓とは、複数の契約者が一緒に利用するお墓です。一般的なお墓は血縁者で共有するのに対して、合同墓は血縁関係がない人同士が利用します。

合同墓は、霊園側が管理と供養をしてくれるため、無縁墓になる心配がありません。個別の墓石もなく、継承について考えずに済みます。お墓を建てるケースに比べて費用を大幅に抑えられることもメリットの1つです。

ただし、合同墓は骨壺から遺骨を取り出して他の遺骨と一緒に納骨することが多く、一度納骨すると個別に遺骨を取り出せなくなるため注意しましょう。

3-3. 樹木葬をする

樹木葬は、遺骨をパウダー状にして納骨する自然葬の1つです。墓石ではなく樹木や花を植えるスタイルで、無宗教でも選択できます。緑や花が好きな人にも人気です。

自然豊かな場所につくられるケースが多く、アクセスが悪くお墓参りがしにくい可能性があります。自然の美しさや眺めの良さだけでなく、アクセス面にも注目して選ぶことが大切です。

お手入れは管理者が行うケースが一般的です。管理の手間がかからないため、遺族が高齢になっても安心して利用できます。費用は合祀型が最も安く、個別型や家族型はやや高くなる傾向にあります。

3-4. 散骨する

散骨は、大自然の中にパウダー状にした遺骨をまく方法
です。海洋散骨・山林散骨・空中散骨などがあります。「自然にかえりたい」「子孫に負担をかけたく
ない」など、故人の遺志を尊重して選ばれるケースがほとんどです。

散骨自体は法律違反ではないものの、トラブルを避けるためにもマナーを守って適切な方法で行うことが大切です。

散骨するとお墓の管理の手間がかからなくなります。また、合同墓と同様にお墓の継承について考える必要もなくなります。

散骨にかかる費用は、希望する散骨の方法によってさまざまです。散骨の場所によっては移動費用が高額になるケースもあるため注意しましょう。

海洋散骨とは?基本マナー・主な種類・散骨の流れを紹介!

まとめ

一般的な納骨は、故人が亡くなってから納骨までの流れがある程度決まっています。一方、無宗教は、葬儀の形式や納骨のやり方を自由に決めることが可能です。

寺院・公営霊園・民営霊園の納骨堂は、宗教不問とされているケースが多いため無宗教の人でも選択することができます。納骨堂を利用する際は、「宗旨宗派の決まり」「檀家になる必要性」「永代供養の可否」の3つを確認して選ぶことがポイントです。

無宗教で納骨堂の利用を検討している人には、宗旨宗派不問でアクセス便利な立地にある「了聞」がおすすめです。気になることや不安な点があれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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