コラム

 

墓友とは?注目の背景・メリット&デメリット・つくり方を徹底解説!

核家族化や高齢化などの社会の在りようが大きく変化を続ける現代において、墓友という新たな関係が注目されています。墓友とは家族や親族とは別に、生前からお墓を共有し、死後は互いの墓の世話をすることを約束した友人関係のことです。

当記事では、墓友をつくる人が増加している背景やそのメリット、デメリットについて解説します。墓友がどのような役割を果たすのか、墓友関係を築く際に注意すべき点などを知り、終活に役立てたいと考える人は、ぜひ参考にしてください。

1. 墓友とは?

墓友とは、お墓を共有する友人や知人のことを指す言葉です。

日本の伝統として、家族や親族で先祖代々受け継がれてきたお墓を共有し、死後はそこに埋葬される形が一般的でした。しかし、現代の家族構成や価値観の変化により、家族と同じお墓に入る予定のない人が墓友をつくるケースが増加中です。

墓友を持つことには多くのメリットがあるものの、デメリットも存在します。メリット・デメリットを総合的に判断した上で、墓友について考えることが大切です。

1-1. 墓友をつくる人が増加している背景

墓友を持つ人が増えている背景には、下記の要因が考えられます。

  • ・核家族化と家族構成の変化
  • ・未婚率の上昇
  • ・高齢化社会の進行
  • ・経済的理由
  • ・生活価値観の多様化

近年は子どもがいない・少ない家庭や、子どもがいても遠方へ定住した家庭が増えており、お墓の継承・維持が困難となった家が少なくありません。また、未婚率の上昇に加えて高齢化社会が進むことによる孤独死の問題もあり、墓友を持つことによるお墓の継承や供養を支え合う関係に魅力を感じる人も増えています。

経済的理由も影響しており、お墓の購入や管理費用を分担することで、経済的負担を軽減できるメリットも墓友を持つ要因の1つです。さらに、生活価値観の多様化により、戸籍上の関係性よりも、当人同士の心のつながりを重視する人が増えてきたことも、要因の1つに挙げられるでしょう。

2. 墓友をつくるメリット3つ

人生の晩年をより充実させられる墓友関係に、大いなる価値を見出す人は少なくありません。墓友を持つことには、さまざまなメリットが存在します。墓友をつくるか迷っているなら、まずは墓友を得ることでどのようなメリットがあるか、知っておきましょう。

ここでは、墓友を持つことで得られる主なメリットを3つ紹介します。

2-1. 孤独死に対する不安を和らげられる

墓友を持つことで、孤独死への不安が和らぐことがメリットとして挙げられます。高齢化や核家族化が進み、年老いてからの独居が増えた現代社会では、孤独感を感じる人や孤独死に対する不安を抱える人が珍しくありません。

墓友がいると、墓友同士で互いに助け合い、終活や墓地選びを相談し合いながら生前準備を進めることができます。自分の意思が反映されたお墓や供養の実現により安心感が得られる上、信頼関係を築けることで孤独死への恐れが軽減できるでしょう。

また、墓友はお墓の供養や管理を共同で行う関係であるため、亡くなった後も適切な供養が期待できることもメリットです。遺族や親族がいない場合でも、「独りぼっちじゃない」と思えることが心の支えとなる人は多いでしょう。

2-2. 終活についての相談相手ができる

墓友を持つことで、終活に関する相談相手ができるというメリットがあります。終活は、遺言や遺産整理、葬儀や墓地選びなど多岐にわたる内容が含まれており、一人で行うには負担が大きいものです。また、相手によっては終活の話自体を嫌がられるケースも珍しくありません。

互いに信頼関係を築いている墓友がいると、終活に関する不安を共有し、家族には話しにくい悩みや要望も気軽に相談し合えます。自分では気づかなかった新しい知識やアイデアを得られたり、自分の考えや人生観を見直すきっかけになったりすることも、墓友同士の情報交換で得られるメリットです。

2-3. お墓の購入にかかる費用を抑えられる

墓友を持つことで、お墓の購入にかかる費用を抑えられるのは、大きなメリットと言えるでしょう。一般的に、お墓の購入費用や管理費用は高額であり、1基建てるのに100万円以上の予算が必要となることもあります。自分のためだけのお墓に、大金をつぎ込むのを躊躇する人は多いでしょう。

しかし、墓友がいる場合、お墓の購入費用や管理費用を共同で負担することが可能となり、経済的な負担を軽減できます。墓の購入や管理に関する知識や情報を墓友同士で共有することで、よりよい条件のお墓を選べ、結果的に費用を抑えられるケースが少なくありません。

3. 墓友をつくるデメリット3つ

墓友を作ることにはメリットがある一方で、デメリットや注意点もあります。メリットばかりに目を向けてしまうと、人生の終盤になってから大きな後悔を抱える事態になりかねません。墓友の存在が最期の心残りとならないよう、しっかりとデメリットを把握し、対策を練ってから臨むことが大切です。

ここでは、墓友をつくる主なデメリットを3つ紹介します。

3-1. 家族からの理解が必要となる

一般的に、先祖代々から受け継いだお墓は家族で共有し、子々孫々へと伝えていくものであり、死後は同じ墓に入るものと認識する人が少なくありません。家族や親族がいる状況で墓友をつくる場合は、家族の価値観や伝統に配慮しつつ、不安や懸念を払拭する必要があります。

自分の死後に墓友と家族の間にトラブルが生じるリスクを下げるためにも、家族と十分に話し合い、理解を得ることが重要です。墓友関係の意義やメリットを丁寧に説明し、家族全員が納得できる形で墓友をつくることが望ましいでしょう。

3-2. 永代供養墓でなければ処分される可能性がある

自分と墓友以外に墓地を管理・継承する人間がいない場合、双方が亡くなった後は無縁仏として処分される可能性が高くなります。そのため、墓友を持つ際には将来的な墓地の処分問題を検討し、どのような形で供養が続けられるか確認することが重要です。

永代供養墓であれば、管理者が供養と管理を代行します。契約期間が終了した後は合同墓に合祀され、他の人々と一緒に供養されることになるため、後継者がいなくても問題ありません。

3-3. 費用をめぐってトラブルが起こるケースもある

墓地の購入や管理費、供養費など、お墓にかかる費用の分担について明確な合意がない場合、金銭面でのトラブルが生じかねません。また、墓友同士の経済状況が変化し、費用負担が難しくなった場合も、関係の維持が困難になることがあります。

トラブルを回避するためには、お墓を購入する前に、書面などで費用分担に関する明確な取り決めを行うことが重要です。また、定期的に話し合いを行い、互いの状況や意見を共有し続ければ、円満な関係を維持できるでしょう。

4. 墓友のつくり方

墓友をつくる方法として、以下の4つが代表的です。

    ●元々の友人と墓友になる
    長年の友人や知人であれば、すでに互いの信頼関係が築かれているため、安心して墓の世話を任せ合えます。病気や終活の話が多い友人であれば、世間話の延長線上で墓友の話題を振ってみて反応を確かめるとよいでしょう。また、もともと親しくしていた間柄であれば、家族からの理解も得やすくなります。

    ●趣味の集まりで見つける
    趣味の集まりを通じて、墓友を見つけることも可能です。同じ趣味で活動する仲間なら、同年代で価値観の近い人も見つけやすい上、定期的な集まりの中で自然と信頼関係も築けるでしょう。

    ●墓友サークルなどに参加する
    墓友を求めている人たちが集まる墓友サークルに参加することで、同じ目的を持つ人たちと出会えます。墓友サークルや墓友コミュニティは、NPO法人や寺院などが主な運営母体です。

    ●終活セミナーに参加する
    自治体や葬儀社などが開催する終活セミナーで、墓友と出会うケースも珍しくありません。セミナーで得た知識や情報を共有し、お互いの終活計画をサポートし合える点もメリットです。

まとめ

近年は核家族化や未婚率の上昇、経済的理由などを背景に墓友をつくる人が増加中です。墓友には孤独死の不安を和らげる効果や、終活について相談できる相手ができる利点があります。また、墓地の購入費用を抑えられることもメリットの1つです。

ただし家族からの理解が必要であり、永代供養墓でなければ処分される可能性がある上、費用に関するトラブルも起こり得ます。墓友をつくる際には、お互いの価値観を理解し合い信頼関係を築くことが大切です。興味がある人は、墓友サークルや終活セミナーに参加してみてはいかがでしょうか。

 

この記事を書いた人

株式会社了聞 運営部主任 小林 雄志

株式会社了聞 運営部主任 小林 雄志

葬儀・供養業界経験者。複数の霊園・納骨堂での勤務経験あり。
取得資格:終活コンシェルジュ

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