寄せ墓とは?メリット・デメリットから流れ・費用相場まで

お墓
2026.10.30
寄せ墓とは?メリット・デメリットから流れ・費用相場まで

この記事を書いた人

運営部課長 小林 雄志

葬儀・供養業界経験者。複数の霊園・納骨堂での勤務経験あり。
取得資格:終活コンシェルジュ

お墓を管理していくなかで、継承者不足や管理の負担、墓地の維持費などに悩む方は少なくありません。こうした背景から、既存のお墓を整理し、将来を見据えた供養方法を選択するケースが増えています。

将来を見据えた供養方法として代表的な選択肢の1つが、「寄せ墓」です。複数のお墓を1つにまとめる寄せ墓は、管理の負担や費用を軽減できる可能性がある一方で、事前に知っておきたい注意点や手続きもあります。後悔のない供養につなげるためには、メリット・デメリットを十分に理解しておくことが大切です。

そこで今回は、寄せ墓の概要や主なパターンから、メリット・デメリット、具体的な流れ、費用相場まで分かりやすく解説します。

1. 寄せ墓とは?

寄せ墓とは、複数のお墓や墓所に分かれて埋葬されている遺骨を、1つのお墓にまとめて供養することです。お墓を整理することで、お参りや清掃を一箇所で行えるようになるほか、管理の負担や維持費を軽減しやすくなることから、近年選ばれる機会が増えています。

特に近年は、少子高齢化や核家族化の進行によって「お墓を継承する人がいない」「遠方のお墓を管理し続けることが難しい」といった課題を抱える家庭も少なくありません。また、夫婦それぞれが実家のお墓を引き継ぐケースも増え、お墓の数が増えることへの負担も課題となっています。

このような背景から、寄せ墓はご先祖様を大切に供養しながら、お墓の管理や承継に関する課題を解決する方法の1つとして注目されています。

1-1. 寄せ墓の主なパターン

寄せ墓にはさまざまな方法がありますが、大きく分けると、次の2つのパターンがあります。

①複数の場所にあるお墓を1つのお墓にまとめるパターン
離れた場所にある複数のお墓や墓所の遺骨を、1つのお墓へ改葬する方法です。遠方に点在するお墓を整理できるため、お墓参りや管理の負担を軽減しやすくなります。

また、このパターンでは、夫婦それぞれの実家のお墓など、異なる姓のお墓を一箇所にまとめる「両家墓(りょうけばか)」「二世帯墓」が選ばれることもあります。

ただし、霊園や墓地、各々の宗派によっては両家墓や二世帯墓が認められない場合もあるため、事前に管理者へ確認しておくことが大切です。

②同じ区画内にある複数のお墓を1つのお墓にまとめるパターン
同じ墓地区画内に建てられている複数の個人墓や夫婦墓を整理し、1つの代々墓や供養塔などへ遺骨をまとめる方法です。区画内を整理できるだけでなく、お供えや清掃、お参りを1つのお墓で行えるようになり、維持管理の負担軽減にもつながります。

2. 寄せ墓のメリット・デメリット

寄せ墓には、お墓の管理や供養に関する負担を軽減できるメリットがある一方で、費用や手続き、家族間の調整など注意すべき点もあります。後悔のない選択をするためにも、メリットとデメリットの両方を理解したうえで検討することが大切です。

ここからは、寄せ墓のメリットとデメリットを紹介します。

2-1. メリット

寄せ墓のメリットは、下記の通りです。

●お墓参りによる身体的な負担を軽減させられる
複数の場所に点在するお墓を1か所にまとめることで、お墓参りを一度で済ませやすくなります。高齢になって遠方まで移動することが難しくなった場合でも、身体的・時間的な負担を軽減しながら継続的に供養しやすくなります。

●将来的なお墓の管理負担を軽減させられる
管理するお墓が1つにまとまることで、清掃や草取り、お供えなどの日常的な管理を効率よく行えるようになります。また、将来お墓を引き継ぐ家族や子どもの負担も軽減しやすく、お墓の承継に関する不安の解消にもつながります。

●お墓の維持・管理費の削減につながる
複数のお墓を維持している場合、それぞれに管理費が発生するケースがあります。寄せ墓によって管理する墓所を1つにまとめれば、将来的な管理費や維持費を抑えられる可能性があり、長期的な経済的負担の軽減が期待できます。

2-2. デメリット

一方で、寄せ墓には次のようなデメリットもあります。

●改葬に費用と手間がかかる
寄せ墓を行うには、改葬許可申請をはじめとする行政手続きのほか、お墓の解体・撤去費用や新しいお墓への納骨費用などが必要になります。手続きや準備にも一定の時間がかかるため、事前に流れや費用を確認しておくことが重要です。

●家族・親族間で意見の対立が生じる可能性がある
寄せ墓は先祖代々のお墓の形を変更するため、家族や親族の考え方によっては反対意見が出ることもあります。特に、どのお墓へまとめるのか、墓石の形式をどうするのかなどは意見が分かれやすいため、関係者全員で十分に話し合い、納得したうえで進めることが大切です。

3. 【6STEP】寄せ墓の流れ

寄せ墓は、親族間での話し合いから行政手続き、改葬工事、納骨まで、いくつかの工程を経て進めます。一般的な流れは、下記の通りです。

STEP(1) 親族間で寄せ墓について話し合い、合意を得る
STEP(2) 墓地・霊園の管理者へ相談する
STEP(3) 改葬許可申請など必要な手続きを行う
STEP(4) 閉眼供養(魂抜き)と遺骨の取り出しを行う
STEP(5) 1つにまとめるためのお墓の工事を行う
STEP(6) 納骨・開眼供養(魂入れ)を行う

寄せ墓では、改葬許可申請をはじめとする行政手続きに加え、石材店や寺院、墓地・霊園の管理者との調整が必要になる場合があります。また、墓地の種類や自治体のルールによって必要な手続きや流れが異なることもあるため、事前に管理者や石材店へ相談しながら進めると安心です。

4. 寄せ墓にかかる費用相場

寄せ墓にかかる費用は、お墓の数や立地、新しく墓石を建てるかどうかなどによって大きく異なります。ただし、既存のお墓を撤去して新たに1つのお墓へまとめる場合は、最低でも100万円以上かかるケースが一般的です。

寄せ墓にかかる費用の内訳は、下記の通りとなっています。実際の金額はケースによって大きく異なるため、石材店へ見積もりを依頼したうえで検討すると良いでしょう。

●古いお墓の解体・撤去工事費
既存のお墓を撤去して更地に戻すための費用です。墓石の数や大きさ、墓所の広さ、重機の使用有無などによって金額は変動します。

●新しいお墓の工事費
新たに墓石を建立する場合に必要となる費用です。墓石の種類や石材、デザイン、工事内容によって差がありますが、寄せ墓にかかる費用の中でも大きな割合を占めます。

●お布施
閉眼供養(魂抜き)や開眼供養(魂入れ)を行う際には、お寺へお布施を包むのが一般的です。宗派や地域によって金額は異なりますが、必要に応じて御車代などが発生する場合もあることを覚えておきましょう。

5. 寄せ墓に関するよくある質問(Q&A)

最後に、寄せ墓に関してよく寄せられる質問をQ&A形式で紹介します。

Q1. お墓をまとめるのは縁起が悪い・不幸になるって本当?
「お墓をまとめると不幸になる」「縁起が悪い」と言われることも少なからずありますが、そのような考え方を裏付ける明確な根拠はありません。

寄せ墓は、ご先祖様をより良い環境で供養し、将来もお墓を守り続けるための選択肢の1つです。ただし、家族や親族の理解を得ずに進めるとトラブルにつながる可能性があるため、事前によく話し合い、全員が納得したうえで進めることが大切です。

Q2. 宗派が違ってもお墓をひとつにまとめられる?
墓地・霊園によって異なります。公営霊園や民営霊園では宗派を問わず受け入れているケースが多い一方、寺院墓地ではその寺院の宗派に従う必要がある場合があります。

近年は柔軟に対応している寺院も増えていますが、受け入れ条件は墓地によって異なるため、寄せ墓を検討する際は事前に管理者へ確認しておくと安心です。

Q3. 遺骨がいっぱいで入りきらない場合はどうしたらいい?
寄せ墓によって納骨室(カロート)に遺骨が収まりきらない場合は、遺骨を粉骨して容量を小さくする方法が一般的です。

また、お墓の構造によっては納骨方法を工夫できる場合もあります。対応方法は墓地や石材店によって異なるため、事前に相談し、自分たちに合った方法を検討しましょう。

まとめ

寄せ墓は、複数のお墓を1つにまとめることで、お墓参りや管理の負担を軽減し、維持費の削減にもつながる供養方法です。一方で、改葬に伴う費用や手続き、親族間での話し合いなどが必要になるため、メリット・デメリットを十分に理解したうえで進めることが大切です。

東京都港区にある了聞は、東京メトロ日比谷線「広尾」駅から徒歩3分の好立地にある納骨堂です。全参拝室が個室となっているため、落ち着いた環境で故人と向き合えます。1つの納骨スペースに寄せ墓をすることも、同じ施設に親族用を追加することも可能。その後の墓じまいも簡単で、別々に契約した厨子を将来1つにまとめることも可能。すべてのプランは永代供養付き。中部電力グループ会社が販売・管理をしており信頼度が高く、安心して利用できる納骨堂を探している方は、ぜひ了聞へお気軽にご相談ください。

CONTACT
ご見学の予約・資料請求・お問い合わせはこちらから
"> 外出できない時でも気楽に!LINEでカンタン!オンライン見学
icon-mail問い合わせ・資料請求
外出できない時でも気楽に!LINEでカンタン!オンライン見学