納骨堂の主な5つの種類を徹底解説!選ぶ際のポイントも

納骨
2024.07.10
納骨堂の主な5つの種類を徹底解説!選ぶ際のポイントも

この記事を書いた人

運営部主任 小林 雄志

葬儀・供養業界経験者。複数の霊園・納骨堂での勤務経験あり。
取得資格:終活コンシェルジュ

納骨堂の主な5つの種類を徹底解説!選ぶ際のポイントも

1. そもそも「納骨堂」とは?

納骨堂とは、都道府県知事の許可を受けた遺骨を納めるための屋内施設です。個人用や家族用など納められる遺骨の数は施設によって異なります。

本来、納骨堂は寺院や霊園にある一時的に遺骨を納めるための場所でした。お墓が完成するまでの間に利用するのが一般的でしたが、時代の流れとともにお墓としても利用されるようになりました。

多くの納骨堂には、家族に代わって遺骨の管理や供養を行う永代供養が付いています。契約期間中は寺院や霊園側が管理と供養を行い、期間経過後は合葬墓地に移されます。納骨堂の契約期間は、3年・13年・33年が一般的です。契約期間の延長に対応している施設であれば、更新料を支払って個別に管理と供養を続けてもらうことも可能です。

2. 納骨堂の主な種類5選|費用相場とメリット・デメリットも

納骨堂には、自動搬送式・ロッカー式・位牌式・仏壇式・墓石式の5種類があり、特徴やメリット・デメリットはそれぞれ異なります。

ここでは、納骨堂の種類別に費用相場とメリット・デメリットを解説します。

2-1. 自動搬送式納骨堂

自動搬送式納骨堂とは、ビルの中に設けられた機械式の納骨堂です。専用のカードキーを参拝ブースでかざすと、自動で遺骨が搬送されます。マンション型・ビル型などと呼ばれることもあります。

費用相場は、1柱あたり約80万~150万円です。家族で入れるタイプは高額になりやすい傾向にあります。

自動搬送式納骨堂のメリット・デメリットは、下記の通りです。

メリット ● 駅から近くアクセスが良い
● カードキーで管理するためセキュリティ対策が万全
● 掃除の必要がない
デメリット ● 設備の新旧により費用に差が出やすい
● 参拝客が多いと順番待ちが必要になる

アクセス面が良く個別の参拝スペースが設けられているため、法要や彼岸のお墓参りがしやすくなります。

混雑しやすいお墓参りシーズンは、時間に余裕を持って参拝したり時期をずらしたりすると、参拝がスムーズです。

2-2. ロッカー式納骨堂

ロッカー式納骨堂とは、同じ大きさの納骨壇がロッカーのように並ぶ納骨堂です。昔からある形式で、一時的な遺骨の安置場所として利用する方も多く見られます。

費用相場は、1柱あたり約20万~80万円です。上段・中段・下段によって料金が異なり、上段の方が高くなる傾向にあります。

ロッカー式納骨堂のメリット・デメリットは、下記の通りです。

メリット ● アクセス面や利便性に優れている
● 費用を抑えられる
● 遺品や位牌も納められる
デメリット ● 納骨スペースが狭く下段は参拝しにくい
● 参拝方法やお供えが制限される

ロッカー式納骨堂は、広いスペースを必要としないためアクセスしやすい立地にあることがほとんどです。

「お経をあげる際は周りに配慮する」「生花やお供え物ができない」など、細かくルールが設定されているため、参拝の自由度が低いと感じる方もいるでしょう。

2-3. 位牌式納骨堂

位牌式納骨堂とは、参拝スペースに位牌を並べて合同供養する納骨堂です。位牌と遺骨を分けて管理する施設が多いものの、中には個別スペースに位牌と遺骨を一緒に置く施設もあります。

費用相場は、1柱あたり約30万~80万円です。位牌と遺骨を一緒に置ける施設は、費用が高い傾向にあります。

位牌式納骨堂のメリット・デメリットは、下記の通りです。

メリット ● 仏壇を買う必要がない
● 個別スペースがあれば後で遺骨を取り出せる
● 費用を抑えられる
デメリット ● 個別に参拝できない可能性がある
● 新たに位牌を作らなければならない

位牌と遺骨を一緒に預けられるため、仏壇を兼ねることもできます。個別スペースがある施設では、参拝時に遺骨を見ることが可能です。

多くの位牌型納骨堂では、位牌の見た目を統一するために位牌を作り直します。位牌を作り直すことに抵抗がある方は、位牌を作る前に納骨堂との契約を進めておきましょう。

2-4. 仏壇式納骨堂

仏壇式納骨堂とは、ロッカーのように並んだ仏壇に遺骨を納める納骨堂です。契約単位ごとに区画が設けられており、扉や内部に華やかな装飾が施されています。

費用相場は、1柱あたり約50万~100万円です。上段と下段に分かれており、料金は上段のほうが高く設定されています。

仏壇式納骨堂のメリット・デメリットは、下記の通りです。

メリット ● スペースが広く納められる遺骨の数が多い
● 遺影やお供え物を飾ることができる
● 代々継承できる施設が多い
デメリット ● から拭き程度の掃除が必要となる
● 他の種類と比べると費用が高い

自宅に設置する仏壇と同じように、生花や故人が好きな食べ物などを備えることができます。ただし、本物のお供え物は持ち帰るのがルールです。

納骨堂の管理は施設側が行ってくれるものの、納骨壇の内部は表面をから拭きする程度の掃除が必要となります。

2-5. 墓石式納骨堂

墓石式納骨堂とは、都心部を中心に広まっている屋内型のお墓です。形は一般墓と同じですが、屋内にあるため墓地ではなく納骨堂に分類されます。屋内霊園や堂内墓所などと呼ばれることもあります。

費用相場は、1基あたり約100万~200万円です。墓石代の他、墓地を借りて使用するための永代使用料もかかります。

墓石式納骨堂のメリット・デメリットは、下記の通りです。

メリット ● 都心部にありアクセスしやすい
● 掃除や手入れがしやすい
● 一般墓に近い形で参拝できる
デメリット ● 費用が高額になる
● 墓じまいの費用がかかる

一般墓は墓石の掃除や雑草対策が必要ですが、墓石式納骨堂は屋内にあるためお手入れが簡単です。生花やお供え物の制限が少なく、伝統的な方法でお墓参りができます。

ただし、一般墓と同様に墓じまいが必要です。お墓を継ぐ方の負担となる可能性があります。

3. 納骨堂の種類を選ぶ際におさえておきたいポイント

納骨堂の種類によって、費用や参拝のしやすさが異なります。納骨堂に求めることを明確にしておくと、家族や自身の考えに合う納骨堂を選びやすくなります。

納骨堂を選ぶ際には、下記のポイントを確認しておきましょう。

● 個別の法要の有無
● 遺骨の安置期間
● 納骨堂の予算
● 納骨する遺骨の数

個別の法要を希望する際は、個別に参拝できる自動搬送式納骨堂や墓石式納骨堂が向いています。ただし、墓石式納骨堂は数が少なく、エリアによってはアクセスしにくいことも考えられます。

利用したい納骨堂をイメージできたら、実際に現地に見学に行って自分の目で確認して比較・検討しましょう。

まとめ

納骨堂は、屋内にある遺骨を保管するための施設です。一般墓に比べて費用をおさえることができ、天気に左右されずにお墓参りができます。永代供養を行う納骨堂が多く、無縁仏になる心配がありません。

納骨堂には自動搬送式・ロッカー式・位牌式などの種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。納骨堂を選ぶ際は、費用やアクセスのしやすさだけでなく個別法要の可否や遺骨の安置期間なども比較しましょう。

個別の参拝スペースがある納骨堂を希望する方には、自動搬送式納骨堂がおすすめです。都内で自動搬送式納骨堂を探している方は、完全個室でゆったりと参拝できる「了聞」にお気軽にご相談ください。

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